眼科

治療へのこだわり

一般眼科をはじめ、小児眼科、白内障・緑内障の定期管理、糖尿病眼合併症・網膜裂孔に対するレーザー治療、眼鏡・コンタクトレンズ処方など、目に関するさまざまな診療を行っています。

病気の治療には早期発見、早期治療が重要です。また何気ない目の症状での受診をきっかけに、思いがけない病気が見つかることもあります。正確に診断し、適切な時期に適切な治療を受けて頂くことはもちろん、患者さんお一人一人の気持ちに寄り添った診療を行うよう心がけています。

眼底や前眼部の写真を専用のモニター画面に示したり、眼球模型を用いることにより、わかりやすく丁寧に説明するようにし、少しでも皆様の不安を解消させていただけるよう努めて参ります。

診療内容について

こんな症状でお悩みではありませんか?

  • 視力低下
  • 眼のかすみ
  • 眼のかゆみ
  • 充血
  • 痛み
  • まぶたのはれ
  • 眼の乾き
  • 涙が出る
  • 眼の疲れ
  • まぶしい
  • 飛蚊症(空中に虫のような影が写って見える)
  • 視界のはしに光がはしる
  • ものがゆがんで見える
  • 視野が狭い
  • 学校健診で要受診の通知をもらった
  • 健康診断で要精査の通知をもらった

その他気になることがございましたら、なんでもお気軽にご相談ください。

目の病気について

白内障

白内障は目の中の水晶体という組織が濁ってくる病気です。まぶしい、かすむ、見えにくいなどの症状が出てきます。

白内障のほとんどは加齢性ですが、外傷やアトピー素因、糖尿病、ステロイド内服などにより生じることもあります。進行した場合の根本的な治療は手術になります。

緑内障

緑内障は目の奥の視神経が弱って徐々に視野(見える範囲)が欠けてくる病気です。自覚症状は病気が進行するまでほとんどなく、治療が遅れると失明に至ることもあります。

治療の基本として眼圧を下げるための点眼治療から開始します。早期発見・早期治療が非常に重要な疾患なので定期的に眼科検診を受けましょう。

糖尿病網膜症

糖尿病の三大合併症の一つで、糖尿病性腎症、糖尿病性神経障害とならんであげられる疾患です。糖尿病により網膜の血管がもろくなって網膜に小さな血管瘤や出血を起こします。進行すると硝子体出血や網膜剥離などを引き起こし、失明する危険があります。

治療は中期以降の症例にレーザーによる網膜光凝固を行いますが、末期に移行し網膜剥離などを生じてしまった場合には硝子体手術を行います。初期から中期までは自覚症状がないことがほとんどですので内科で糖尿病を指摘されたら、目の自覚症状がなくても眼科を受診しましょう。

加齢黄斑変性症

主に「滲出型」と「萎縮型」に分類されます。網膜の最も重要な部分である黄斑部の機能が低下することで視力低下やゆがみ、中心暗点(視野の真ん中がみえない)を引き起こします。

滲出型は、黄斑部の下から新しく弱い血管(新生血管)が生え、そこから血液の成分がしみ出て組織にダメージを与えることで急激に視力が低下します。

萎縮型は、老化とともに徐々に黄斑部の網膜が変質してゆっくりと視力が低下します。滲出型では新生血管の成長を抑える薬剤を眼球内に注射します。萎縮型では現在治療法が確立されていないこと、進行がゆっくりであることから経過観察が基本となっています。

ドライアイ

ドライアイは、眼の表面の涙の量が減少したり、その量が十分だとしても質が伴わないことで、角膜や結膜などの目の表面が傷つきやすい状態になるなどして、目に様々な不快な症状が現れることを言います。

個人の眼の状態に合わせて人工涙液やヒアルロン酸の点眼の他、水分やムチンの分泌を促進する点眼を使用します。重症のドライアイの場合は涙点という涙の排出口に詰め物をして塞ぐことで涙をためる治療を行います。その他に乾燥した室内の加湿、長時間のパソコン作業を避けるなど生活環境の改善も大切です。

小児眼科(斜視・弱視)

こどもの目は、外界からの刺激が網膜上に像を結ぶことによって視力が発達します。ところが、遠視や乱視が原因で正常な刺激が網膜に伝わらないと視力の発達が抑えられ、眼鏡で矯正しても視力が出ない状態となり、これを弱視といいます。片方の眼だけが弱視の場合、よいほうの眼で見ているため気がつかれないことがあり注意が必要です。こどもの視力の発達は7-8歳頃までに完成すると言われているため、早期に発見し、眼鏡装用などの治療を開始することが大切です。

片方の眼が目標を見ているのに、もう片方が違う方向を見ている状態を斜視といいます。立体視が出来なくなったり、ものが2重にみえる症状が起こることがあります。また、使われない方の眼が弱視を併発することがあります。

コンタクトレンズ処方

コンタクトレンズは高度医療管理機器です。不適切なコンタクトレンズを装用したり正しいケアを行わないと重篤な眼障害を起こすことがあります。

正しく快適に使用するためには、必ず眼科医の検査や処方を受ける必要があります。自分では調子がよいと思っていても定期検査を受けましょう。

自由診療について

小児の近視進行抑制治療(マイオピン点眼)

当院では小児期における近視の進行抑制を目的とした点眼治療を行っています。

治療には低濃度アトロピン(マイオピン)を使用します。

1日1回就寝前に点眼していただきます。

近視は眼球が楕円形に伸び(眼軸長が伸びる)ピントの位置がずれることで生じる軸性近視のケースが多く(図1)、一度眼軸が伸びてしまうと、戻ることがありません。そのため、眼軸の伸びを抑えることが近視の進行を抑制するうえで重要です。

アトロピン配合点眼薬には眼軸の伸展を抑制する効果があるといわれ、近視の進行を遅らせることが統計的にも臨床的にも有意義な効果が確認されています。このことから当院では、低濃度アトロピン点眼液を使用した小児期の近視進行抑制治療を行っています。

本治療は近視の進行を抑制するものであり、近視が全く進行しないわけではありません。

治療の対象

  • 12歳以下の学童
  • 中等度( -6.0D )以下の近視の方
  • 3か月毎の定期通院が可能な方

費用について

  • 診察費:1,500円(税込)
  • お薬代(1本)
マイオピン 0.01%
3,000円(税込)
マイオピン 0.025%
3,300円(税込)

設備・機器

視力検査装置

液晶パネル採用の視力表です。

オートケラトレフラクトトノメーター

近視・遠視、乱視の量が測定出来ます。また、眼圧測定器と一体型のため、お体の不自由な方も移動の必要がなく測定することが出来ます。

スペキュラーマイクロスコープ

角膜の一番内側にある角膜内皮細胞障害を確認したり、形を観察する機器です。安全にコンタクトレンズ装用していただくため不可欠な検査です。

細隙灯顕微鏡(モニター付き)

目に光をあて、眼球の表面や内部を観察します。モニター画面にて患者様にも病態を確認して頂きながら、分かりやすくご説明いたします。

ハンフリー自動視野計

視野の範囲や欠損部を測定する装置です。緑内障や視神経疾患などの検査機器として、短時間で正確な検査が可能です。

眼底カメラ一体型OCT(光干渉断層計)

緑内障の早期発見、黄斑変性症、糖尿病網膜症などに伴う黄斑浮腫など各種網膜疾患の診断、治療に役立ちます。眼底写真を撮影する眼底カメラも一体型とした機能を備えています。

レーザー光凝固装置

進行した糖尿病網膜症や網膜裂孔などの治療を行います。パターン機能付きで、従来のレーザー装置より痛みが軽減され、治療回数を減らすことができます。

外来処置顕微鏡

眼への注射や抜糸、眼瞼小手術の際に使用します。

手持ちスリットランプ

細隙灯顕微鏡が使用できない小さなお子さんなどの診察に使用します。